マグロの群れは素晴らしい！！

　～マグロの群れは指揮者のいないオーケストラ～

マグロには、哺乳類のボスやリーダーにあたるものは、いない。

同じような体躯で同じような遊泳能力を持つものが群れをつくる。

経験を積んだオーケストラなら指揮者がいなくてもある程度やっていけるが、マグロの群れ行

動はまるで指揮者のいないオーケストラのようである。

マグロの位置感覚や音感は、体側と頭部の側線で受信し、平衡感覚と音は頭骨内部の内耳

で取る。群れを作ったら、それらの感覚器を有効に使用してよい形の群れを作ることが効率

よく泳ぎ、うまく餌を獲り、外敵を避けることになる。

マグロの成熟した１尾の雌から多い場合、１０００万粒をこえる卵が生み出される。

もし１０尾前後のマグロの雌から生み出された卵が全部成魚まで育ったら、海の中でマグロは

一杯になってしまう。もちろん現実的には餌を獲れずしんでしまったり、他の魚やときには同種

にも食害を受けたり、病気にかかったりと、成長につれてどんどんその個体数は減少していき

最終的には１組の雌雄から１尾ずつの雌雄が生き残れば次の世代が保障されることになる。